横浜共立学園は1871年に三人のアメリカ人女性宣教師によって横浜の山手の地に建てられました。女性宣教師たちは、貧困や差別の中に苦しむ子どもたちを集め、寄宿舎を作り、生活のすべての面倒を見ながら、同時に学問を学ばせていきました。その働きの根底にあるのはキリスト教の教えに基づく人格教育でした。全ての教育活動の中で、神の愛を示し、心を育む教育が行われていきました。これが横浜共立学園の建学の精神の中心であります。
現在の私達の社会は経済的な豊かさを手に入れてきましたが、社会の中で生きる人々の心が、愛と希望と喜びに満たされたものになっているとは言い切れません。創設者が掲げた教育は、今なお普遍的な理念として大切にしていかなければならないものであると思います。
学園では、「心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい」という聖書の教えを創立精神として、きめ細やかな生徒指導と教科指導の充実を実現させるとともに、隣人を愛し、他者に仕え、世界の平和に貢献する女性の育成に努めています。そしてこれからも創立以来大切にされてきたキリスト教教育の理念を大切にしながら、女子教育の特性を活かしつつ、調和の取れた豊かな人間性を育む教育を進めてまいります。